コンビニの防犯対策は万全ですか?現場を熟知した設置業者が語る、防犯カメラ導入のメリットと効果的な活用法

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なぜ今、コンビニに防犯カメラが不可欠なのか?
オーナー・店長様へ、安心経営のための選択

コンビニエンスストアを経営するオーナー様、店長様、日々の店舗運営、本当にお疲れ様です。お客様へのサービス向上、従業員の育成、そして売上管理と、多岐にわたる業務の中で、常に頭を悩ませるのが「防犯」ではないでしょうか?

「うちは大丈夫だろう」「コストはかけたくない」そう思われるかもしれません。しかし、現在の社会情勢やコンビニエンスストアが抱えるリスクを考えると、防犯カメラの設置はもはや「任意」ではなく「必須」と言えるでしょう。

万引き・強盗対策は待ったなしの経営課題

残念ながら、万引きや強盗事件は後を絶ちません。一度被害に遭えば、金銭的損害はもちろんのこと、従業員の精神的ショック、そしてなにより店舗の評判低下に繋がりかねません。

【実例】コンビニ強盗は46.8%増加!放置できない現状

近年、コンビニエンスストアにおける万引き強盗といった犯罪は依然として発生しており、その対策は重要な経営課題です。

 侵入強盗の認知件数は、平成10年から15年にかけて急増した後、16年から減少を続けていたが、21年中は1,892件と、前年より245件(14.9%)増加した。検挙件数は、17年から減少していたが、21年中の検挙件数は1,220件と、前年より175件(16.7%)増加した。また、検挙人員は、20年から増加に転じ、21年中の検挙人員は1,072人と、前年より102人(10.5%)増加した。

 このうち、住宅に侵入して行われた強盗の21年中の認知件数は376件と、前年より34件(8.3%)減少した。また、コンビニ強盗の認知件数は897件と、前年より286件(46.8%)増加した。

《出典:警察庁犯罪情勢》https://www.npa.go.jp/hakusyo/h22/honbun/html/m1120000.html

防犯カメラ設置の5大メリット

  1. 万引き・強盗の【抑止効果】

    「見られている」という意識が、犯行を思いとどまらせる心理的効果に。
    カメラの存在自体が、犯罪を未然に防ぐ強力な“盾”になります。
  2. トラブル時の【証拠映像を記録】

    万引き、強盗、クレーム対応などの際、客観的な映像証拠があることで、
    警察への通報や保険対応もスムーズに。トラブル解決の信頼材料になります。
  3. 従業員の【安心・安全を守る】

    深夜や早朝のワンオペ勤務でも、「見守られている」安心感が働きやすさにつながります。
    また、ハラスメントや不当なクレームからスタッフを守る力にもなります。
  4. 店内の【業務改善・運営管理】

    来店客数や混雑タイミングの把握、スタッフの動きの見直しにも活用可能。
    効率的な人員配置や導線の最適化など、経営面にもプラスの効果が期待できます。
  5. 顧客からの【信頼向上】

    きちんと防犯対策をしている店舗は、「安心して買い物できる店」として評価がアップ
    とくに女性や高齢者など、安心を重視する層の来店にもつながります。

レジ周りの監視で正確な売上管理と不正防止

売上の要であるレジ周りは、常に正確な管理が求められる場所です。現金の取り扱いが多いコンビニエンスストアでは、特に慎重な監視が必要です。

防犯カメラは、レジ周りの管理を強化し、潜在的なリスクを軽減します。

  • 売上金の確認: レジの現金残高と実際の売上が合わない場合など、映像を確認することで原因究明に役立ちます。
  • 不正防止: レジ担当者による不正行為を未然に防ぎ、健全な金銭管理を実現します。
  • お客様とのトラブル防止: 会計ミスや釣り銭の間違いなど、お客様とのトラブルが発生した際に、映像が客観的な証拠となります。

 カメラの種類と特徴

コンビニエンスストアにおける防犯カメラの導入は、店内の安全性や業務効率化を高めるために非常に重要です。防犯カメラにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や設置目的に応じた利点があります。

以下では、主な防犯カメラの種類とその特徴について説明します。

  • ドーム型カメラ
  • 特徴:天井に取り付けられる丸いドーム型のカバーが特徴です。
  • メリット:デザインがコンパクトで目立ちにくいため、目立たせずに行いたい場合に有効です。
  • 適した設置場所:店内、バックヤード、レジ付近など(主に室内)
  • バレット型カメラ
  • 特徴:弾丸型の形状で、箱型からレンズが飛び出したようなデザインです。
  • メリット:威圧感のある形状で犯罪抑止効果が高く、防水・防塵性能が高いので屋外での使用に適しています。
  • 適した設置場所:出入口や駐車場等の屋外。
  • PTZカメラ
  • 特徴:PTZとは、パン(Pan:水平回転)・チルト(Tilt:垂直回転)・ズーム(Zoom:拡大・縮小)、それぞれの頭文字をとったもので、上下左右への移動、ズームイン・ズームアウトが遠隔操作でできる半球型のカメラです。
  • メリット:遠隔で操作ができるため、特定の場所をクローズアップして撮影したり、状況に応じて向きを変更したりすることができます。
  • 適した設置場所:店内中央部の天井、レジ奥の高所(死角が多い場合)バックヤード/出入口付近。
  • ネットワークカメラ(IPカメラ)
  • 特徴:Wi-Fiや有線接続でインターネットに接続されるため、インターネット越しに遠隔地から高解像度の映像を確認できます。
  • メリット:ネットワーク経由で、どこからでも映像を確認できるため、施設にいなくてもリアルタイムで状況を把握できます。また、 データがクラウドやサーバーに保存されるため、映像の保存や管理が容易です。
  • 適した設置場所:管理者が遠隔で映像を確認したい場合や、複数の場所にカメラを設置する場合。
  • アナログカメラ
  • 特徴:アナログカメラは、BNCケーブル等を使って直接映像信号を伝達するため、モニターやレコーダーにリアルタイムで映像を表示することができます。
  • メリット:IPカメラよりも価格が安いため、予算が限られている場合に有利です。また、 映像が直接アナログ信号として送信されるため、非常に安定しており、外部のネットワークトラブルに影響されることは少ないです。
  • 適した設置場所:予算を抑えつつ、高解像度が要求されない基本的な監視を行いたい場所。

録画・監視システムの種類と特徴

コンビニエンスストアでの防犯カメラの設置において、監視システムや録画システムの選定は非常に重要です。システムの種類や特徴によって、効率性や安全性、運用コストが大きく変わります。

以下では、代表的な録画・監視システムの種類とそれぞれの特徴を紹介します。

  • 録画機の種類(DVR、NVRなど)

DVR(Digital Video Recorder)システム

  • 特徴:アナログカメラの映像をデジタル信号に変換して録画します。映像はDVR内のHDDに直接保存されるため、ネットワークに接続しなくても施設内で映像を確認できます。
  • メリット:アナログカメラと連動するため、IPカメラやネットワークシステムよりも安価に導入できます。
  • デメリット:アナログカメラの解像度に依存するため、解像度が低く、高画質な映像は期待できません。
    また、基本的にローカルでの監視や確認が中心で、遠隔地からの監視は困難です。
  • 適した設置場所:既に導入済のアナログカメラを使い続けたい店舗。

NVR(Network Video Recorder)システム

  • 特徴:NVRは、IPカメラの映像をネットワーク経由で受信し、デジタル信号として録画するシステムです。複数のIPカメラを一元管理するため、複数エリアの監視に適しています。
  • メリット: IPカメラの高解像度に対応しており、HDや4Kなどの高解像度映像の録画が可能です。インターネット接続があれば、どこからでも遠隔で監視や映像確認ができ、カメラの増設が容易で、ネットワーク内で簡単に新しいカメラを追加できます。
  • デメリット:IPカメラを使用するため、導入コストが高く、システム構築にかかる費用も増加します。
    また、ネットワーク経由で受信するため、インターネット回線やネットワークの障害が発生すると、監視や録画に支障をきたす場合があります。
  • 適した設置場所:リアルタイムで遠隔監視を行いたい店舗。

クラウド録画システム(Cloud-based Recording System)

  • 特徴:録画した映像をインターネット経由でクラウドサーバーにアップロードし、保存します。クラウドサービスを利用することで、どこからでも映像を確認・再生ができ、施設内に物理的な録画機器を設置する必要がありません。
  • メリット:録画機器を施設内に設置する必要がなく、映像データがクラウドに保存されるため、災害や機器の故障などによるデータの消失リスクが低減します。
  • デメリット:クラウドサービスには運用費用(サブスクリプション料金)が発生し、継続的な費用がかかったり、インターネット接続に依存しているため、回線が不安定な場合、監視や録画に影響が出る可能性があります。
  • 適した設置場所:遠隔監視を重視する店舗、またはデータバックアップを強化したい店舗。

ハイブリッド録画システム(Hybrid DVR/NVR)

  • 特徴:ハイブリッドシステムは、アナログカメラ(DVR)とIPカメラ(NVR)両方のカメラを接続して録画できるシステムです。両者を同時に運用できるため、既存のアナログ設備を活用しつつ、IPカメラの導入も可能です。
  • メリット:既存のアナログカメラをそのまま使用しつつ、IPカメラの追加が可能なため、柔軟にシステムを拡張できます。
  • デメリット:アナログカメラとIPカメラを同時に運用するため、管理や設定が複雑になることがあります。
    長期的には、完全にデジタル化(IPカメラへの移行)する必要があるかもしれません。
  • 適した設置場所:既存のアナログカメラがある店舗で、IPカメラへの移行を段階的に行いたい店舗。

【失敗しない!】コンビニに最適な防犯カメラの選び方

防犯カメラといっても種類はさまざま。
「とりあえず設置」では、万引きやトラブルの瞬間を“録り逃す”可能性も。
重要なのは「目的に合ったカメラを正しく選ぶ」こと。

ここでは、コンビニ経営における実用的な選び方をご紹介します。


  •  1. 鮮明な映像が撮れる「高画質タイプ」

防犯には顔・手元・商品の動きがハッキリ映ることが必須。
最低でも200万画素(フルHD)以上のカメラを選びましょう。
画質が粗いと、犯人の特定が困難になるケースも。


  • 2. 死角をなくす「広角 or パンチルト機能」

コンビニのような狭い空間では、死角の有無=防犯力の差に直結します。
・入口や陳列棚など広範囲を見るには「広角レンズ」
・特定エリアを動的に監視するなら「パン・チルト対応型(動くカメラ)」がおすすめ。


  • 3. 夜間や暗所に強い「赤外線・低照度対応」

深夜営業の店舗では、照明が暗くなる時間帯も。
赤外線暗視機能付きカメラなら、照明がない状況でも人物を捉えられます。
24時間監視を実現するには必須の機能です。


  •  4. レジ周りや金庫は「音声録音対応」も有効

金銭のやり取りやクレーム発生時は、「映像+音声」がトラブル解決の大きな助けに。
会話内容を確認できることで、従業員の保護やお客様対応の見直しにもつながります。


  •  5. 録画方式は「ネットワーク型」が主流

録画は昔ながらの「録画機(DVR)」型と、「ネットワークカメラ(IPカメラ)」型に分かれます。
現在主流は後者で、スマホやPCから遠隔で映像確認ができ、出張中や本部からも監視が可能です。


  •  6. 外部との連携なら「人感センサー付き」も

人の動きを検知して自動で録画開始・通知を出すタイプは、防犯レベルをさらに強化します。
特に夜間の侵入や異常時に即座に対応可能です。


🛒 コンビニ向け 防犯カメラ設置場所一覧表

スクロールできます
設置場所主な目的推奨カメラタイプ推奨機能
レジ上部・金銭トラブル
・強盗対策
・従業員の対応記録
ドーム型(録音対応)・高画質
・音声録音
・広角
出入口・来店
・退店者の顔撮影
・不審者対策
バレット型
ドーム型
・赤外線暗視
・顔認証向きの画角
店内中央・全体監視
・混雑状況確認
・スタッフ同線把握
パンチルトズームカメラ(PTZ)・遠隔操作
・広角
・ズーム機能
商品棚・通路・万引き防止
・死角対策
広角レンズ付きドーム型・広範囲カバー
・高画質
バックヤード・倉庫・在庫盗難抑止
・従業員の出入記録
小型ドーム型
IPカメラ
・ネットワーク対応
・録画、通知機能
駐車場・外周・不審車両対策
・深夜のたまり場防止
防水型バレットカメラ・防水、防塵(IP66以上)
・赤外線

コンビニにおける防犯カメラの設置事例とその効果

防犯カメラは、万引き・強盗などの犯罪だけでなく、店舗経営のあらゆる課題に対して効果を発揮しています。
ここでは、実際の設置事例と得られた成果をご紹介します。

🏪 事例①:万引き被害が月3件 → 0件に

エリア:大阪府/駅前立地・24時間営業の中型店舗
設置場所:出入口・棚通路・レジ周辺(合計5台)

課題

・商品の万引き被害が月に数回発生

・犯人の特定ができず、再犯の可能性も懸念


導入後の効果

カメラの「視線効果」により抑止力アップ

・映像により1件の犯行が発覚し、警察対応で犯人が特定

・以降は万引きゼロを継続中。スタッフの警戒感も向上

🧾 事例②:音声録画で”言った・言わない”問題を即解決

エリア:京都府/住宅街立地のコンビニ
設置場所:レジ上・店内中央(ドーム+録音付き)

課題

・高齢のお客様との金銭トラブルが時々発生

・言った・言わないで信用問題に発展しそうに

導入後の効果

音声付きの録画で対応内容を正確に記録

・映像確認により、スタッフ側の正当性を証明できた

・クレームの再発が減少し、従業員のストレスも軽減

🛠️ 事例③:バックヤードでの在庫紛失が減少

エリア:徳島県/地方郊外のロードサイド型店舗
設置場所:バックヤード・出入口(IPカメラ2台)

課題

・棚卸で在庫数が合わず、内部不正の可能性を疑うも証拠がない

・夜間の出入りや物品管理が不透明だった

導入後の効果

スタッフの出入りが可視化され、緊張感が生まれた

・倉庫内の整理整頓も進み、在庫紛失がほぼゼロに

・運営管理にも活用できると本部からも高評価

防犯カメラの設置・工事の流れ

STEP
ヒアリング・現地調査
STEP
プランニング・見積もり
STEP
機器選定・発注
STEP
設置工事
STEP
設定・動作確認
STEP
アフターサポート

防犯カメラ設置工事の注意点

  1. 設置場所の事前確認
    店舗レイアウトや死角を確認し、最適な位置・角度を決める。
  2. 配線・電源の確保
    配線は目立たず安全に。停電対策も検討。
  3. 映像品質の調整
    カメラの向きやズームは現地でしっかり調整。
  4. 屋外カメラの耐候性
    防水・防塵性能が十分か確認。
  5. 録画保存とバックアップ
    保存期間や容量を設定し、データ紛失を防ぐ。
  6. プライバシー配慮
    周囲への映り込みに注意し、設置表示を忘れずに。
  7. 設置後の動作確認とスタッフ教育
    正常動作を確認し、運用ルールを周知。

費用について

コンビニエンスストアへの防犯カメラ設置費用の目安

コンビニエンスストアへの防犯カメラ設置費用は、規模や目的、設置環境によって大きく異なります。

実際の導入費用は店内の構造やご要望により大きく変動します。正確な費用を知るためには、現地調査と個別見積もりをご依頼ください。

費用を抑えるためのポイント

防犯カメラは「数」や「値段」よりも、「どこに・何のために設置するか」が重要です。目的を明確にした上で、最適な機器を選び、工事内容を見極めれば、無駄なコストをかけずに効果的な安全対策を実現できます。

ポイント①   複数台同時設置の検討

初期費用は一時的にかかりますが、設置コストの効率化・保守管理の簡素化・監視網の完成度という3つの観点で、複数台の同時設置は非常に有効です。

ポイント②   必要な機能に絞った選定

高機能なカメラは魅力的ですが、施設の目的と現場ニーズに適した機能だけに絞ることで、導入コストも抑えられ、操作もシンプルになります。従業員のITリテラシーを考慮した機種選定も重要です。

【防犯カメラ設置に関するよくある質問】


 何台くらい設置すれば効果的ですか?

 店舗規模にもよりますが、最低4〜5台が目安です。レジ、出入口、店内中央、商品棚、バックヤードなどにバランスよく配置します。

 録画映像はどのくらい保存できますか?

 録画解像度や録画方式によりますが、一般的には1週間〜1ヶ月が多いです。保存容量を増やすには外部HDDやクラウド保存を利用します。

 夜間でも映像は見えますか?

赤外線暗視機能付きカメラなら、照明がない暗所でも映像が鮮明に撮れます。24時間監視に適しています。

スマホで遠隔監視はできますか?

ネットワークカメラ(IPカメラ)なら専用アプリでリアルタイム映像の確認が可能です。外出先でも店舗の状況がわかります。

 設置工事にどれくらい時間がかかりますか?

カメラ台数や配線の状況によりますが、1〜2日程度が一般的です。営業に支障が出ないよう調整します。

プライバシーは大丈夫ですか?

法令に基づき、録画範囲の設定や設置場所に配慮しています。必要に応じて「防犯カメラ設置中」の掲示も行います。

防犯カメラのメンテナンスは必要ですか?

定期的な動作確認や清掃をおすすめします。故障や録画不良の早期発見につながります。

不明点やご相談はお気軽にお問い合わせください。専門スタッフがサポートいたします。

まとめ

コンビニの防犯カメラ設置で守る「安心・安全・信頼」

防犯カメラは、万引き・強盗対策はもちろん、従業員の安全確保やトラブル対応にも不可欠なツールです。
店舗の特徴や目的に合わせた最適なカメラ選びと設置場所の検討が、効果を最大化します。

設置事例からもわかるように、カメラ導入は犯罪抑止だけでなく、運営効率化や従業員の働きやすさ向上にもつながります。
設置工事や運用においては専門業者と連携し、法令遵守やプライバシー保護にも配慮しましょう。

安心して任せられる環境づくりで、
「お客様に選ばれ、従業員が安心して働ける」コンビニを実現しましょう。

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